ネタニヤフ氏、イランのガス田攻撃は「イスラエルが単独で実施」と発言

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アリシア・カリー
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は19日、イランのガス田への攻撃は「イスラエルが単独で実施した」ものだと述べた。米・イスラエルによるイラン攻撃を機に、地域全体でエネルギーインフラに対する攻撃が続いている。
ネタニヤフ首相は記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領から、エネルギー関連施設をこれ以上、攻撃しないようにと要請があったと明らかにした。
ネタニヤフ氏は、イスラエルがアメリカを戦争に引きずり込んだわけではないとも言い、トランプ氏を「誤解させた」ことを否定。アメリカの大統領に、何をどうすべきか指図できる者などいないと述べた。
イスラエルは18日、世界最大の天然ガス田の一部にあたるサウス・パース・ガス田サウス・パース・ガス田の施設を攻撃。イランは同日、報復としてカタールのエネルギー施設をはじめ、湾岸諸国を攻撃した。
これを受けてエネルギー価格が急騰した後、トランプ大統領は事前にイスラエルから何も知らされていなかったと投稿。「アメリカはこの攻撃について何も知らず、カタールは全くいっさい関与していないし、攻撃があると知っていたわけでもない」と書いた。
この事態を受け、イスラエルとアメリカが戦争目標について、どれほど一致しているのか疑問が生じている。
ネタニヤフ首相の会見に先立ちロイター通信は19日、匿名のイスラエル当局者3人の話として、サウス・パースへの攻撃は事前にアメリカと調整していたものだが、トランプ氏の反応は特に意外ではないと伝えていた。

米・イスラエルによるイラン攻撃と、それに対するイランの反撃が激化する中で、イランはすでにホルムズ海峡での船舶航行を制限して報復していた。サウス・パース・ガス田への攻撃は、そうした状況で起きた。
通常は世界が1日に消費する1億バレルの石油の約2割が、イラン沿岸部の一部に沿って走るホルムズ海峡を通過する。
カタールの国営石油会社カタール・エナジーは18日、工業地帯ラス・ラファンにある同社の施設がイランのミサイル攻撃を受けたと発表した。ラス・ラファンには世界最大の液化天然ガス(LNG)生産施設がある。
イランによる攻撃後、カタール・エナジーは輸出能力の約17%が影響を受けると述べた。
カタールのムハンマド・ビン・アブドゥルラフマン・アル・サーニ首相は、この攻撃が「世界のエネルギー供給に重大な影響を与える」ものだと警告。「極めて危険なエスカレーション」だと述べた。
イランのアッバス・アラグチ外相は、イランのインフラが再び攻撃されれば、イランは「一切、自制しない」と述べた。


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紛争開始以来すでに上昇していた天然ガス価格は、カタールへのイラン攻撃を受けて急騰した。イギリスの指標価格は19日、一時1サーム当たり183ペンス近くまで上昇し、その後154.8ペンスに落ち着いたが、それでも前日から11.3%上昇した。欧州の価格も10%以上、上昇した。
アメリカはエネルギー市場への影響を抑えるため、一部のイラン産石油への制裁緩和を検討している。
記者会見でネタニヤフ氏は、イスラエルがイランの軍事能力に甚大な損害を与えており、カスピ海でイラン海軍を攻撃したと述べた。
また、イスラエルはイラン政権を弱体化させようとしているが、イラン国民が政権を打倒したいなら、行動するかどうかはイラン国民次第だと述べた。
「我々は条件を整えることはできるが、(イラン国民が)ある時点でその条件を利用しなくてはならない」、「たとえ(政権が)生き残ったとしても、何十年もかけて築いてきた産業を失い、はるかに弱体化した状態でのことになる」と、ネタニヤフ首相は話した。
このほか19日には、イスラエル北部ハイファの製油所がイランのミサイル攻撃を受けたとされる映像が、本物だと確認された。映像では、火災と煙が出ているのが見える。
イスラエルのエリ・コーヘン・エネルギー相は、国内北部の電力網への損害は「局所的で重大ではない」と述べた。








